17/01/2020 : 「ハマナスのニッポンソッパ[Nyponsoppa]」
美術手帖とVOLVOのコラボ—レションプロジェクト「美術手帖 ✕ VOLVO ART PROJECT」。その第11弾として、展示をさせていただくことになりました。
近年、「植物の移動」に興味を持ちリサーチしてきた岩間は、18世紀ごろに食用・薬用・観賞用のために、アジアからヨーロッパに運ばれた動植物や鉱物に注目。そのうちのひとつが、現在もヨーロッパに自生する日本のハマナスの実(ローズヒップ)であることにたどり着いた。本展では、岩間が自己採集したハマナスにまつわる物語のポスターを、ボルボ スタジオ 青山の店内に展示する。このポスターは、現在岩間が滞在制作を行っているオランダ・マーストリヒトのアーティスト・イン・レジデンス、「ヤン・ファン・エイク・アカデミー」のプリントラボ「Anne Pétronille Nypels Lab」で、リソグラフを用いて印刷された。さらに、本展のポスターは自由に持ち帰ることが可能。その行為を植物の「採集」になぞらえ、リサーチの主題でもあった「植物の移動」の再構築を試みる。会場を訪れてポスターを手に入れ、このプロジェクトに参加してみてはいかがだろうか?
日時:2020年1月17日(金)〜31日(金)10:00〜21:30
作家による作品解説のほか、ボルボの本社があるスウェーデンの家庭料理「ニッポンソッパ[Nyponsoppa]」(ハマナスのローズヒップスープ)を、作家の自作による数量限定で振る舞います。
20/10/2019 : 「Foraging マーストリヒトでハマナスの実を採集する」
Design Meet-up @AXISで、ワークショップを開催することになりました。
オランダで採集したハマナスのローズヒップと、日本で手に入る秋の食材を調理しながら、食べながら、私たち人間にとって「食べること」とはなにか、「食材」とはなにか、また「(その食材が)食べられること」とはなにかを問います。
日時:2019年11月2日(土)15:00〜17:00
定員:25名
会場:アクシスギャラリー (東京都港区六本木5-17-1-4F )
参加費:¥2,500
10/10/2019: 岩崎政利 講演会 「今、なぜ種を継ぐのか」
日時
11/3(日)14:00-16:30(open 13:30)
オーガニックベース企画。長崎・雲仙で35年の長きにわたり種を採り、農業を続けてきた岩崎政利さんと、『シェパニース』の元料理長であるジェローム・ワーグさんの対談に聞き手/通訳として参加させて頂くことになりました。
06/09/2019: exhibition ‘Library of Digestion’ at Jan Van Eyck Academy
I contributed a poster which contains a text by me. Design collaboration with graphic designer Martin Groch.
www.janvaneyck.nl/en/news/library-of-digestion/
28/11/2018: ドイツ、ベルリン──食べることから社会を考える
LIXILのWEBサイトに記事を寄稿しました。
01/02/2018: The Japan Times
Artist Asako Iwama explores the relationship between food and language
by Katherine Whatley, The Japan Times, February 1, 2018
08/01/2018: 「台所で料理をするとき考えること」 種市トーク
種市で 高橋一也さん、奥津爾さんとトークをさせていただきました。
スタジオオラファー・エリアソンの食堂、
THE KITCHENで約10年間、料理をする中で考えていたこと。
八百屋として全国の多種多様な古来種野菜を
台所に届けて来たwarmer warmerの高橋一也と、
台所を雲仙・福島・吉祥寺にそれぞれ作ってきた、
オーガニックベースの奥津爾。
対話形式で様々な問いを交わしたい思います。
私たちが食べることを選択する力を取り戻すために。
種という存在を中心に、
食のこと、農のこと、流通のこと、そして教育のこと。
自由な対話を通してそれぞれの問いを見つめ、
会場のみなさんと共に考える創造的な時間に出来たら幸いです。
2018年の始まりに、
皆様のお越しをお待ちしております。
More info: www.organic-base.com/topic/tane/program/talk.htm
04/11/2017: Spelling the Soup
「食と言葉」
第54回目となる今回は、アーティスト、料理家の岩間朝子氏を講師に迎え、
「食と言葉」をテーマにワークショップ・レクチャー・パフォーマンスを開催します。
岩間氏は食べるという生きるために必要不可欠な営みを、身体から自然環境、宇宙まで時空を超えて問い続けています。
この2回の講座では、それぞれゲストとのコラボレーションによって食と言葉の関係について考えます。
相手と言葉を交わし境界を行き来する。そこには、お互いがお互いの思考を食べる、取り込む(身体の中に入れるincorporate)という、カニバリズム的な含意がある。そうやって相手との境界線や、着想や発想の帰属先を曖昧にする行為は、それぞれの立ち位置を緩くする。そして、お互いの帰属先すら曖昧にし不安定さを作り出す。そこに生まれる違和感、その中にとどまり身を置く事、そのプロセスに強く惹かれる。―岩間朝子
第2回|レクチャーパフォーマンス
「啜る/綴る」 Spelling the Soup
講師:上崎千(芸術学)、岩間朝子(アーティスト)
日時:2017年11月4日(土)15:00-16:30
会場:東京都現代美術館リニューアル準備室(東京都江東区東陽7-3-5)
定員:25名
参加費無料、要事前申込
上崎千氏を迎え、岩間氏とともにレクチャーパフォーマンスを行います。
例えば、スープ。当日は「スープ」というこの、語感からしてきっと液状の、啜(すす)られるべきなにかであるに違いないその料理の名を繰り返し声にすることから始めるよりほかなく、「スープ」と口にするたびに尖る私の唇はちょうど、なにかを啜っているようなかたちになるだろう。とにかくスープが出来上がり、それが食器に移され、ふるまわれ、啜られ……誰かが、あるいは自分がそのスープを啜る音に耳を傾けたならば、そこで少なくとも、味や塩加減(あるいは食事のマナー)などについての意見が交わされることになるのだろう。スープを口にする人々の唇が「スープ」という語を発音するかたちになっていることを確かめ、人々のスープを啜る音が「スープ」と聞こえたならば、そこで改めてこの問いを温め直そう。―上崎千
上崎千|うえさき せん
1974年生まれ。東京都在住。「コンセプチュアル」と呼ばれる芸術と「キュレーション」と呼ばれる営みのあいだに生じる分化・脱分化・再分化のプロセスに関心がある。最近の論考に「ミュージアムと『ノンサイト』」『思考と物質のはざまに生じる塵芥は、情報の鉱床である。』(東京国立近代美術館、2017年)など。芸術の非展示的・非ミュージアム的な在り方についての問いを蒸し返す契機として、岩間朝子の表現に注目している。
More info: www.mot-art-museum.jp/sp/edu/course.html
主催:公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都現代美術館
協力:山城弥生