「食と言葉」
第54回目となる今回は、アーティスト、料理家の岩間朝子氏を講師に迎え、
「食と言葉」をテーマにワークショップ・レクチャー・パフォーマンスを開催します。
岩間氏は食べるという生きるために必要不可欠な営みを、身体から自然環境、宇宙まで時空を超えて問い続けています。
この2回の講座では、それぞれゲストとのコラボレーションによって食と言葉の関係について考えます。
相手と言葉を交わし境界を行き来する。そこには、お互いがお互いの思考を食べる、取り込む(身体の中に入れるincorporate)という、カニバリズム的な含意がある。そうやって相手との境界線や、着想や発想の帰属先を曖昧にする行為は、それぞれの立ち位置を緩くする。そして、お互いの帰属先すら曖昧にし不安定さを作り出す。そこに生まれる違和感、その中にとどまり身を置く事、そのプロセスに強く惹かれる。―岩間朝子
第1回|ワークショップ
「Rules and Tools」
講師:ジェローム・ワーグ(アーティスト、料理家)、岩間朝子(アーティスト、料理家)
日時:2017年9月10日(日)15:00-16:30
会場:トーキョーワンダーサイトレジデンス(東京都墨田区立川2-14-7アーツ菊川1F)
定員:25名
参加費無料、要事前申込
フランス出身のジェローム・ワーグ氏はアメリカ、日本で、岩間氏はドイツで、
ともに言葉も文化も異なる場所で料理家として、アーティストとして活動してきました。
本ワークショップでは、参加者が「調理する」「食べる」という行為をともに行いながら、
私たちの慣習や暗黙のうちに共有していると考えているルール、文化のコードについて考えます。
ジェローム・ワーグ
フランス、パリ生まれ。フランスの南の田舎で、母親の伝統的なプロバンス料理を食べて育つ。1991年より母親の友人、アリス・ウォーターズのカリフォルニアにあるレストラン「シェパニーズ」で働き、料理長も務める。現在は日本に移住し、神田にレストランをオープン予定。料理をしない時は、アーティストでもある。とりわけ食とコミュニティの関係性に興味があり、アートと毎日の生活の接点を探求し続けている。 openrestaurant.org
More info: www.mot-art-museum.jp/sp/edu/course.html
主催:公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都現代美術館
協力:山城弥生